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カンタン健康生活習慣

こまめな補給が大切?気を付けたい水分補給のポイント

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日本の「梅雨」は、気温が上がるとともに湿度を感じるようになり、いわゆる「不快指数」が高くなる時期です。まだ真夏ほどの暑さではありませんが、この時期から十分に注意したいのが「熱中症」です。 熱中症対策として最初に思いつくのは、水分補給ではないでしょうか。実のところこまめな水分補給は、熱中症予防だけでなく、日々の体調管理に大きく関わっているのです。

体内の水分量とその収支

わたしたちの体の中には、たくさんの水分があります。体重1㎏あたりに含まれる水分量(体液量)は年齢によって違い、新生児でおよそ80%、成人男性で60%、成人女性で55%、高齢者では50%ほどと、年齢とともに減少していきます。

また、体内の水分量は、摂取と排泄により一定に調節されています。例えば(比較的穏やかな環境で普通に生活している)体重70kgの成人男性では、1日のうちに2.5Lの水を摂取し、排泄するとされています。

体の調子は、入る水分と出る水分が一定に調整されていることでうまく整えられているため、このバランスが崩れると、体の不調をきたします。例えば、気温が高くなると汗をかくため出る水分が多くなります。出る水分と同じだけの水分が入らないと(補給できないと)、「脱水」の状態になります。

水分が足りないとどうなる?

たかが水と思われるかもしれませんが、人は水があれば、食べ物が無くてもしばらくは生きながらえることができます。一方で、体内の水分量の5%を失うと脱水症状や熱中症の症状が現れ、10%を失うと筋肉の痙攣や循環不全が起こり、20%が失われると人は死に至ります。のどの渇きは、1%程度の水分が失われると感じるようになり、既に「脱水」と同じ状態になっているといわれています。
脱水は、血液中の水分も減少させている状態であり、血液がドロドロ状態になっています。ドロドロの血液は血管内に「血栓」を作りやすくしますが、脳血管を詰まらせてしまうことで起こるのが脳梗塞、冠状動脈を詰まらせてしまうことで起こるのが心筋梗塞です。
こうした疾患は冬に多く発生すると思われがちですが、実は暑い季節の脱水が要因となり発症することも多いのです。特に夏は寝ている間にもたくさんの汗をかきますし、血栓ができやすい状態なのです。
例えば、リンゴのすり下ろしを想像してください。りんごをすり下ろすと、水分だけの部分と、すり下ろされた固形のリンゴを多く含む部分とに分かれます。このうち固形のリンゴを多く含む部分を、脱水により濃度が高くなった血液と仮定し、ストローを血管に見立てたとします。固形のリンゴを多く含む部分は、ストローを太くしないと(血流量を増やさないと)飲めません。また細いストローでは、吸引力を強くしても(血圧を高くしても)、ストローの中に固形のリンゴが残ります。これが血栓です。

どのくらいの水分をどのように取ればいい?

例えば前述の例なら、70㎏の成人男性は飲料として1.2Lの水分が体に入ってきている計算です。この数字を目安に、汗によって出てしまった量に見合った水分を摂取する必要があります。しかし、水分を摂取してもそれが体に浸透するのに20分ほどかかります。また、一度にたくさんの水分を摂っても、体はうまく吸収することができません。つまり、水分はこまめに少しずつ、のどが渇いたと感じていなくても意識的に摂ることが大切なのです。
厚生労働省では「健康のために水を飲もう」推進運動として、就寝中の水分不足に備えて、夜寝る前と朝起きた後、それぞれコップ1杯ずつを飲むことを推進しています。枕もとに水分を置いておくのも良いでしょう。
そのほか特に水分補給が必要とされるタイミングとして、スポーツ中及びその前後、入浴前後が挙げられています。夏の日中など汗をたくさんかいた際には、水分補給はもちろんですが、塩分などの電解質の補充も忘れないようにしましょう。注意点として、アルコールや多量のカフェインを含む飲み物には利尿効果があるため、かえって脱水、血液ドロドロを招くことになります。こうした飲み物では期待する水分補給はできないことを知っておく必要があります。

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