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カンタン健康生活習慣

血糖値を下げるツボ

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監修/古賀直樹(こが なおき)先生

血糖値を下げるツボ

「血糖値が高いと肥満になりやすい」「血糖値が高いままの状態は体によくない」など、糖質の摂り方を考えさせられる内容を耳にする機会が増えてきた昨今。とはいえ、ストイックに糖質を制限したり、運動を取り入れたりするのは……という方も多いのではないでしょうか。また、血糖値のアップダウンは自覚症状が少なく、自分ではなかなかわからないものです。そのため、毎日の血糖コントロールの習慣に、手軽に取り入れられる血糖値を下げるツボを取り入れてみませんか?

血糖値の異常はなぜおこる?

通常、血糖値が上がると、体は膵臓で「インスリン」を分泌し、上がった血糖値を下げようとします。ただ、この働きがうまくいかなくなる原因がいくつかあります。
一つ目に、食生活。炭水化物や糖分の多いものをたくさん摂ると、インスリンの働きが追いつかなくなったり、膵臓がオーバーワークになり血糖値が下がらない状態に。また、食事の時間が不規則なのも、膵臓の調子を崩してしまう原因になります。
二つ目に、肥満。内臓脂肪が糖や脂質の代謝を鈍くして高血糖にしたり、また脂肪肝によるホルモンの過剰な産生がインスリンの効きを悪くすることもあります。
三つ目に、運動不足やストレス。筋肉量の減少による基礎代謝の低下が、ブドウ糖の代謝を鈍くし血糖値を上げたり、ストレスが自律神経のバランスを乱し、インスリン分泌を鈍らせます。
最後に、遺伝。血糖値が上がりやすい体質、インスリンの働きが低下しやすい体質は遺伝します。近親者に糖尿病の方がいる場合は注意しましょう。高血糖にしたり、また脂肪肝により過剰に生産されるホルモンの異常がインスリンを効きにくくすることもあります。

血糖値が高い状態を放っておくと?

常に血糖値が高い状態が続くと、満腹と空腹のシグナルが正常に働かなくなり、過食や肥満につながります。肥満は高血圧や心臓病、動脈硬化などさまざまな病気を引き起こしますが、中でも恐いのが糖尿病です。糖尿病はインスリンの量が減ったり、作用しなくなる病気ですが、血糖値が上がることでさらに合併症を引き起こす可能性があります。三大症状として、悪化すると失明することもある糖尿病性の「網膜症」、腎不全や尿毒症など生命にかかわる重篤な症状を引き起こす「腎症」、神経伝達機能が低下し、足の潰瘍や壊疸により最悪の場合足を切断することもある「神経障害」があります。

Let's ツボ押し!

膵兪(すいゆ)

膵兪(すいゆ)

名前に「膵」という字が使われているように、膵臓の機能を活性化するといわれているツボ。

場所
背中にあり、左右の肩甲骨の下端を結んだ高さから背骨1個分下の高さで、そこから指2本分両外側にあるツボ。
押し方
気持ち良いくらいの強さで10〜20回の指圧を1クールとして、1日5〜6回程度行う。
※パートナーがいる場合は、うつぶせになり上から押してもらいましょう。
膵兪(すいゆ)

腕骨(わんこつ)

腕骨(わんこつ)

糖の代謝を助けて、内分泌の働きを促す古くから使われてきたツボ。

場所
手の甲の小指側で、小指の骨の側面を手首に向かっていくと骨の切れ目があり、その骨と手首の骨の間のツボ。
押し方
反対の手の中指でツボを握るようにして、10〜20回を1クールとして1日4〜5クール行う。
腕骨(わんこつ)
監修/古賀直樹(こが なおき)先生

監修/古賀直樹(こが なおき)先生
鍼灸学士・カイロプラクター・整体師
明治国際医療大学 鍼灸学部・鍼灸学科卒。1998年、中野坂上治療院を設立。著書に『ツボ療法ツボ体操の健康読本』(秀和システム)など。

イラスト/堀川直子

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