病気と医療の知って得する豆知識

どこでも診療が受けられるって本当なの?

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  • サトウさん

    最近、「オンライン診療」という言葉を目にしますが、家に居ながらにして医師の診療を受けられるって、本当なのでしょうか。本当だとしたら、かなり便利だと思うのです。
  • スズキ課長

    テクノロジーの発展により、ビデオチャットなどのアプリを通じた診療を受けることができるようになってきているのは事実です。でも、色々と条件があるようですよ。

自宅で通院ができるオンライン診療とは?

オンライン診療とは文字通り、クリニックなどの医療機関と患者の自宅などの離れた場所を、インターネットなどを介して繋ぐことで、診療を行う仕組みです。遠隔医療には、医療従事者間で行われる遠隔医療(DtoD)と、患者さんに対して行われるオンライン診療(DtoP)があります。

患者と主治医の間で行われるオンライン診療(DtoP)では、患者は自宅や施設など医療機関とは異なる遠隔地から、テレビ電話などを利用して医療機関へアクセスし、医師と対話を行います。主治医はこの通信を介して患者の状態を判断し、健康状態の改善や健康増進、医療、介護といったそれぞれの患者に合った診察や指導、投薬(処方箋の作成)を行います(図1)。

図1 オンライン診療 イメージ

今後、情報通信機器を利用した診療はより一層進んでいくと考えられる一方で、遠隔診療の適切で安全な普及が求められています。厚生労働省では遠隔診療に対して最低限遵守する事項、推奨される事項などを示したガイドラインを公表しました。今後の技術革新などの状況を踏まえ、このガイドラインは定期的な見直しが行われることになっています。

今すぐ利用出来るのはどんな人?

オンライン診療とはそもそも、「へき地や離島などの過疎地における医療支援」が想定されていました。しかし、厚生労働省から「へき地や離島に限定しない」と解釈できる通達が出されたことにより、日本中どこにいても、ビデオ通話機能を使った診療を受けることが可能となりました。
ただし、保険適用の対象となるオンライン診療にはいくつかの条件があり、対象となる疾患も限定的なものとなっています。オンライン診療は基本的に、対面診療との組み合わせが必須であり、慢性的な疾患が対象となっています。また、6カ月以上通院している「かかりつけ医」による診療であることも条件とされ、さらに3カ月に1度は対面診療を組み合わせる必要があります。

2019年2月現在では、
●対象となるのは、糖尿病や高血圧などの慢性疾患、難病、てんかん、小児特定疾患、在宅療養中の患者(精神科の在宅療養患者を含む)
●初診から6か月間は毎月同一の医師(主治医)による診療(対面診療)を受け、主治医が「病状が安定している」と判断した患者が対象
●患者が遠隔診療を希望する場合
という条件があります。

これから利用出来る人は増えるの?

2018年4月に行われた診療報酬の改定では、前述の通り、オンライン診療の対象となる疾患は限定されていました。この改定で初めて、「オンライン診療」として遠隔医療に関する診療報酬が定められましたので、まずは小さな範囲からのスタートとなったようです。
しかし、保険適用外の自由診療での対象疾患については、基本的に初診は対面診療を原則とされているものの、オンライン診療を取り入れている医療機関(クリニック)が増えています。対象となるのは薄毛治療や禁煙治療、不妊症やピルの処方、ED相談などさまざまです。次回の診療報酬改定は2020年4月ですので、今後はこうした状況も踏まえ、保険適応の範囲が拡大していくと予測されます。
また、オンライン診療の範囲が拡大することで期待されているのが、オンラインによる処方箋の発行です。国の方針としては「かかりつけ薬剤師」を推奨しています。しかし現在のところ、オンライン診療における処方は、処方箋の原本が患者自宅へ郵送されてから、処方箋の有効期限内に最寄りの調剤薬局へ処方箋を持って行くことになります。こうした流れが緩和されれば、さらに受診の利便性が図られるのではないかと、期待されているのです。

  • 遠隔診療が出来るようになったといっても、やはり最初はきちんと対面での診療が必要なのですね。でも、お薬の面も遠隔診療の良さが発揮できれば、もっと便利になるかもしれません。今後の動きに期待したいです。
  • そう、その意識が今回の差がつくポイント!
    これで明日もすこやか、すこやか。

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